② フラビウイルスに関する研究

蚊媒介性ウイルスの伝播機構の解明と新しい治療法の開発(参考文献, Suzuki et al. PLoS Pathog 2018)

近年、ジカウイルスによる胎児の小頭症などの蚊媒介性フラビウイルスによる感染症が流行し、世界的に大きな問題になっています。私たちは、フラビウイルスの感染により、BCL2蛋白質の1つであるMCL1の発現が低下するため、ウイルス感染細胞の生存はBCLXLに依存することを見出しました。さらに、BCLX阻害剤を処理することにより、フラビウイルスの感染細胞は顕著なアポトーシスを誘導され、フラビウイルス感染によるマウスの病原性が顕著に低下することを明らかにし、BCLXL阻害剤がフラビウイルス感染症の治療薬としての有効性を提案しました。